【新型コロナ対応】立憲民主党とのWeb会議に参加しました
5月13日、中央本部との連携のもと『「もし第二波が来たら、今の体制では対応しきれない」-新型コロナウイルス対策最前線・保健所の課題』と題し、立憲民主党とのWeb会議に参加しました。
感染拡大の第二波が懸念される中、『保健所の体制をどう改善していったら良いのか』、『政治にできることは何か』ということで、ヒアリングサイドは立憲民主党の枝野幸男代表をはじめ、医師である阿部知子衆議院議員、また、担当者サイドとして、東京都、三重県の保健所関係者や中央本部の衛生医療担当者、そして、福井県本部からは保健所をもつ単組書記長が参加し会議が行われました。
◆保健所業務はひっ迫、緊急時に対応できる体制構築が急務
会議では多くの課題について議論されました。一つ目として、新型コロナウイルス感染症対応として、PCR検査の窓口業務、陽性患者の受け入れ先手配、追跡調査、帰国者の健康管理、陽性患者の搬送、検体採取などの業務をすべて保健所が担っているため、保健所の業務がひっ迫しているという事があげられ、感染症に対応するための人員が十分でないことが明らかになりました。
二つ目として、この間、通常業務の先送りや応援体制の整備により若干の落ち着きは取り戻しつつも、この数ヶ月間で休む間もなく働き、1ヶ月以上休みが取れず、残業時間が月200時間を超える職員もいたとの報告がありました。今後、第二波や、終息しないまま秋冬のインフルエンザ流行と重なる可能性もあり、保健所関係者らは「現体制で対応できるか不安」と口を揃える場面もありました。
三つ目として、現場の保健師より住民のほうが先に最新情報知っているケースが発生するような、いわゆる国と地方自治体との情報伝達が合理化できていないことも、保健所業務を圧迫する一因となっているという報告もあり、情報伝達の合理化も火急の問題であるとの指摘がありました。
福井の単組書記長からは、「中核市レベルでは、専門職(感染症対策など)の確保が難しい。加えて、平時と緊急時では必要な人員が大きく異なることがわかった。緊急時に対応できる制度・体制を構築しなければならない。県全体での人材確保や、民間医療機関との協力も必要だ」と訴えました。
また、中央本部の担当者からは、今回の感染拡大を受け、改めて公的医療機関の重要性が明確になったことから、公立・公的病院の統廃合問題に対し、見直しを求めるよう党としての取り組みを要請しました。
◆行き過ぎた『官から民』が感染症対策のネックに
阿部議員からは、「病院は命の砦であり、保健所は地域の砦。医療や福祉など、人が人を支える分野を手厚くする政策が必要」と話したうえで、この間4回にわたり国会で自身が取り上げている公立・公的病院の統廃合に関して、引き続き取り組んでいくことや、「コロナのような感染症リスクを前提とした医療体制を見直しの必要性など皆さんが安心して働ける環境を整え、医療福祉政策の充実に取り組んでいきたい」との回答がありました。
枝野代表からは、「皆さんが大変忙しくされていることは十分承知しながら、改善のためには現状をうかがうことが必要と考え、この場を設定しました。これまで国会で『国として現場の情報を集約できていない』と訴えてきましたが、保健所の現場の皆さんは国からの情報が降りてこないことに苦戦している、このギャップを痛感しました。情報共有体制を整備するよう繰り返し訴えていくとともに、整備された体制に不備がないか細かくチェックしていきます。地方創生臨時交付金の不足も再三訴えているものですが、都道府県や市町村の財政がひっ迫し人員も不足する中で、十分な交付金がなければ感染症対策もままならなくなってしまうと改めて危機感を覚えました。必ず第二次補正予算に反映したいと思います。『官から民へ』の流れが行き過ぎたことが、今回の混乱につながっていることは間違いありません。コロナを乗り切るためにも、コロナ後の社会を考えるためにも、行き過ぎた『官から民』からの脱却は重要な視点です。皆さんの意見をうかがいながら政治に反映していきます」との回答がありました。
◆感染症対応に奮闘する仲間を支える運動を全力で