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市民とともに介護保険について学ぶ-福祉自治研集会(その2)

 7月9日に活動報告に掲載しました「市民とともに介護保険について学ぶ-福祉自治研集会」について、講演内容など詳しくレポートします。

 

 

 2013年6月22日、鯖江市・嚮陽会館において「県本部第2回福祉自治研集会」を開催しました。市民も含め、85名が参加しました。「介護」から「保育」、「自治研活動」まで分野はさまざまでしたが、「良くする」ためには「まずは動くこと」。活動のヒントを学びました。

 

 


第1部-基調講演「介護保険、未来に向けて~各地の取り組みから」

 「介護保険、未来に向けて~各地の取り組みから」と題して、産経新聞社 佐藤好美氏(文化部社会保障班 編集委員)を講師に招き、介護・医療・年金など社会保障分野で取材を通した実体験からの声を届けていただきました。

 誰もがいつかは体験しうる「介護」をテーマに、現場の実情、行政や制度的な矛盾、先進地の事例等が紹介されました。

 講演では、自宅でもなく、医療機関でもなく、介護保険施設でもなく…いったいどこで最期を迎えるのか分からない人の数が、2025年には47万に見込まれていることや、認知症高齢者の急増に、制度改正だけでは到底追いつけない問題があることを投げかけられました。

 佐藤氏は、ご自身が好きな「良くする介護」というキーワードから、「マンネリ化しがちな介護現場に『自立支援』の視点を持ち、良い方向への転換を。」と参加者にエールを送っていただきました。

 また、「地域はつくるもの」というある先生の言葉を引用し、「地域性がどうこう言ったりするのではなく、変えていく、知育をつくっていくことが大事である。」と説かれまして。介護職場だけではなく、あらゆる職種の参加者にも聴きごたえのある講演となりました。

 

 

 

第2部-分科会

●分科会1 パネルディスカッション「めざすべき公的保育保障とは」(保育現場と行政)

 パネラー 山内 章裕(県本部社会福祉評議会議長兼保育部会長)

       大嶋 智(県本部社会福祉評議会オブザーバー)

 助言者   東向 旬子(中央本部社会福祉評議会保育部会長)

 コーディネーター 野田 博幸(県本部社会福祉評議会事務局長)

 

 

 パネラーは「保育現場(=山内議長)」と「行政(=大嶋オブザーバー)」のそれぞれの立場から、公立保育園の役割や強み、非正規職員が増えている現状、2015年4月の本格施行にむけて動き出した「子ども・子育て新制度」に対する考え方について意見を交わしました。

 その中で、現場から行政に対する意見反映や理解の状況に壁を感じている実態がみえ、社会全体で子育てを考え、また公的な保育保障を考えるとき、保育現場と行政の「相互理解」が必要であることが浮き彫りになりました。

 

 助言者の東向氏(写真:左)からは、「保育現場と行政の壁を取り払うには課題の共有が必要」とお話がありました。

 組合活動は、自分のため、職場のため、子どもたちの笑顔のため・・・活動の大切さを学びました。

 

 

●分科会2 講演「『福祉自治研』で職場と市民を元気にしよう」

 講師 伊藤 藤夫(福井県地方自治研究センター副理事長)

 


 講演では、職場自治研からはじまった取り組みや地方自治研究活動について紹介していただきました。それぞれの活動のきっかけは、「より良い仕事をしたい」「面白い活動を広めたい」「地域の課題を解決したい」などさまざまでした。

 参加者からの質疑では、取りかかるにはどうしたらよいか質問があり、伊藤氏からは「共有できる仲間をつくり、まずは動いてみること。組合を利用し活動を広げていくこともできる。」とアドバイスがありました。

 

 


 
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